「Webプログラミングとは?」「プログラミング言語にはどんな種類がある?」「おすすめの学習方法はある?」プログラミング学習を始めるにあたって、このような疑問を持つ大学生・大学院生は多いでしょう。ウェブサイトプログラミングの指導についてさらに詳しく知りたい場合は、以下のオプションをお読みください。
本記事では、Webプログラミングについて知りたい学生に向けて、意味や種類を解説します。また、技術の進歩が早いIT業界においては、効率的に学習することが必要であるため、おすすめの学習方法についても併せて紹介します。
1. Webプログラミングについて
まず、「プログラミング」や「Web」の意味・役割について解説します。
そもそもプログラミングとは?
プログラミングとは、コンピューターへの指示を記述することです。人間であれば一言で済む内容でも、コンピューター相手では細かく具体的に指示をしなければ実行できません。つまり、コンピューターが理解できるように、正確な指示を記述する方法がプログラミングです。
Webとは?
Webとは「網目状」という意味をもち、現代ではクモの巣のように張り巡らされたネットワークとして表されます。正式名称は「World Wide Web(www)」で、文字や画像・動画・音声などを結びつける仕組みです。無数に散らばったデータをつなぐ役割を持つことから、世界に張り巡らされたクモの巣のようなイメージになります。
Webプログラミングとは?
Webプログラミングとは、Web上で使われるアプリケーションやサービスを開発することです。例えば会社のホームページや、TwitterのようなSNSは、私たちの身近にあるものとして有名です。また、製造業であれば生産管理システム、小売業であれば販売管理システムのように、企業が導入しているアプリケーション開発にも使われます。
2. WebプログラミングとWeb開発の違い
厚生労働省の運営する職業情報提供サイト「jobtag」では、WebプログラミングとWeb開発を下記のように定義しています。
・Webプログラミング
Webプログラミングとは、システム開発において、システムエンジニア(SE)が作成した詳細設計に基づきプログラムを作成すること。
・Web開発
Web開発とは、Webサイトを設計し開発すること。
WebプログラミングとWeb開発の違いは、端的にいうと「作業領域」です。Webプログラミングは、プログラミングに特化したスキルです。想定通りに動くシステムを作るために、必要な役割を果たします。一方で、Web開発はプログラミングだけではなく、アプリケーションやサービスを1から作り上げるスキルです。クライアントへのヒアリングや要件定義・設計・デザインなど、さまざまな業務が含まれます。例えば、会社のホームページや情報提供サイト・ECサイトなどが挙げられます。
3. 知っておくべきWebの仕組み
Webの仕組みは、大きく分けるとフロントエンド(リクエスト)とサーバーサイド(レスポンス)の2つで構成されます。Webページで使用する文字や画像などは、Webサーバーに保存します。そこに保存された情報を取得(ダウンロード)することで、Webページが表示される仕組みです。ここでいうWebページはフロントエンド、Webサーバーはサーバーサイドです。なお、データベースやフレームワーク・セキュリティは、Webの仕組みを支える役割を担います。
フロントエンド
私たちが実際に目にする部分は、フロントエンドと呼ばれます。利用者は、パソコンやスマホのブラウザを利用して、Webページを閲覧することができます。表示する文字や画像・動画などは、ブラウザが制御し、HTML・CSS・JavaScriptがそれぞれ役割を果たすことで成立するのがフロントエンドです。HTMLで文字や画像を表示させ、CSSでその配置や装飾を行い、JavaScriptでアニメーションのような動きをつけることができます。なお、フロントエンドは、ユーザーとの最初の接点になるページであるため、見た目以外にも操作性への考慮が必要です。
サーバーサイド
フロントエンドとは対照的に、目に見えない部分を担っているのがサーバーサイドです。ブラウザの指示に基づいて、Webページに関する情報をWebサーバー上でブラウザが表示できる形式(HTML)に編集して渡します。サーバーサイドの代表的な言語としては、PHPやRubyがあります。命令の修正が簡単に行えるため、Web開発の現場でも重宝される言語です。
データベース
データベースとは、コンピューターに電子的に格納されているデータの集合です。「データベース管理システム(DBMS)」と呼ばれるソフトウェアは、検索しやすいように整理されており、Oracle・SQL Server・MySQLが有名です。データベースは、Webサーバー内に保存され、操作を行う場合は「SQL」と呼ばれる言語を使用します。サーバーサイドのプログラムからデータベースに接続し、必要な情報を取得、それをもとに表示データを作成するのが基本的な流れです。例えば、ECサイトの商品情報や顧客情報の管理では、この基本的な流れに沿って行われることが多いです。
フレームワーク
よく使う機能がまとまった土台となる枠組みがフレームワークです。Webアプリケーションやサービスを1から作り始めると、規模にもよりますが膨大な時間・人的コストがかかります。よく使う機能が共通処理としてまとまっていると、個別に追加・変更したい処理だけを作ればよいため、大幅なコスト削減が可能です。また、知識や技術がなくても開発できるほか、書く人によって書き方が変わるトラブルを防げます。フレームワークの代表例としては、「Ruby on Rails」や「CakePHP」「Spring Framework」などが挙げられます。
セキュリティ
企業にとって、セキュリティ対策は向き合わなければならない課題です。インターネット上に存在するWebシステムは、常に悪意のある第三者に狙われるリスクがあります。近年増えているサプライチェーン攻撃のように、標的となる企業の規模は関係ありません。自社や顧客の情報が漏洩すれば、Webサービス自体の存続だけではなく、企業の評価にも直結します。セキュリティの脆弱性は、1つでもあると大規模な事故につながるため、設計時点から考慮する必要があります。セキュアプログラミングと呼ばれる手法は、システムの脆弱性を排除する方法の1つです。他にもリスクを回避するには、ファイアウォールやIPS・WAFのような通信を制限するネットワーク側での対策が重要です。また、通信の暗号化やパスワードルールの厳格化・2段階認証、アクセス制限のようなアプリケーション側の対策も効果的です。
4. Webプログラミング初心者が学習前に知っておくべきこと
ここでは、Webプログラミング初心者が知っておくべきことについて解説します。
学習時間を甘く考えない
Webプログラミング初心者は、学習時間を甘く見積もらないようにすべきです。言語の違いはありますが、独学で1つの言語を習得するには約200~250時間、実務レベルに至っては約1,000時間以上の学習が必要と言われています。
モチベーションは続きにくいため、目標を設定する
学習時間が長くなるため、目標を決めずに始めると、モチベーションは続きません。他の言語や技術に目移りして、途中で挫折してしまうこともあるでしょう。「こんなアプリを作りたい」「こんな機能を作りたい」といった目標を事前に設定しておくと、能動的に学ぶ意識が生まれます。
エラーが解消できず行き詰まる
プログラミング学習では、多くのエラーと直面するたびに、原因を特定して解消する工程を繰り返します。Google検索をすれば原因や解消方法が分かることもありますが、調べた内容とまったく同じエラーに直面することはありません。書かれている内容をもとに、自分が直面したエラーの原因を特定する必要があります。また、言語によっては日本語の参考サイトがなく、英語のサイトを確認しながら自分で解決しなければなりません。「エラーが出るのは当然」と割り切る粘り強さが必要です。
5. Webプログラミング学習におすすめの言語
プログラミング学習を始めたものの、環境構築やエラーが解決できず、挫折してやめてしまう人は多くいます。そのため初心者にとっては、学習の目的だけではなく、学びやすい言語かどうかも大切な観点です。ここでは、比較的学習しやすいおすすめの言語を紹介します。簡単な言語はありませんが、覚えやすいものから取り組むのが、継続してスキル習得できる近道です。
HTML/CSS
HTMLは、Webページの「構造」を記述するマークアップ言語です。表示する文字や画像をタグで囲って記述します。他の言語は、処理順序(アルゴリズム)を考えながら記述する必要がありますが、HTMLにはそれがありません。そのため、初めて学習する言語としておすすめです。一方でCSSは、文字の色や大きさ・太さなど、Webページの「装飾(スタイル)」を記述する言語です。
JavaScript
JavaScriptも構文が複雑ではないため、プログラミング初心者におすすめです。HTML/CSSで記述したWebページに対して、アニメーションのような動きをつけられます。カーソル位置によるメニュー表示や入力チェックなども行えるため、開発時には欠かせない言語です。また、他の言語のように開発するための環境を整える必要がなく、ブラウザさえあればすぐに動作します。
これまでは、JQueryのようなライブラリが主流でしたが、近年はJavaScriptのフレームワーク「Vue.js」や「React.js」での開発が増えています。そのため、フレームワークと併せて学習するのも良い選択肢です。ゲームの開発や最先端技術であるIoTにも活用されており、汎用性が高い言語といえるでしょう。
PHP
PHPは、Webアプリケーション開発時によく使われるサーバーサイド言語です。JavaScriptと同様に、構文が比較的シンプルなため、プログラミング初心者に向いています。ブログを簡単に作れるWordPressもPHPで作られています。HTMLに埋め込んで使えるだけではなく、豊富な関数もあるため、幅広い機能を開発できるのが特徴です。また「Laravel」や「CakePHP」のようなフレームワークもあり、習得できれば開発の幅が広がります。
Ruby
Rubyは、分かりやすさと実用性の高さが特徴の、日本人が作ったプログラミング言語です。フレームワーク「Ruby on Rails」を使うことで、少しの操作で簡単にWebアプリケーションの作成が可能です。開発効率を大幅に削減できるため、短期間での開発に向いている言語といえます。費用対効果が高いことから、日本での求人数も多く、クックパッドのような有名サービスにも活用されていま
Python
Pythonといえば、AIや機械学習・データ解析ができる言語として有名ですが、Webアプリケーション開発でも活用できるため、汎用性が高いのが特徴です。また、シンプルかつ少ないコードを記述するだけで動作する、初心者でも学習しやすい言語といえます。プログラミング言語の人気ランキング「TIOBE Index」によると、2022年8月時点でPythonが1位に選ばれています。今後も高い需要が予想できるでしょう。
6. Webプログラミングの学習方法
Webプログラミングの学習方法は、主に「独学(書籍・Webサイト)」と「プログラミングスクール」に分けられます。
独学(書籍)
書籍で学習する場合は、数千円程度でレベルに合ったものを選べるため、自分のペースで体系的に学習を進められます。しかし、インプット学習が中心となってしまい、分かっていたつもりが理解できていなかった、というケースもあるでしょう。また、学習中に理解できないことがあっても質問できる相手がいないため、解決できずに挫折してしまうのもよくあるパターンです。
独学(Webサイト)
Webサイトは、無料で学べるものから有料(低コスト)で学べるサービスまで幅広く存在します。例えば、ドットインストールやProgate・UdemyなどのWebサービスが有名です。動画に沿って、オンライン上で実際に手を動かしながら、自分のペースで行えるのが特徴です。ただし、学習しただけでは実践的なスキルは身につきません。学んだ内容を活かして、自分で何かを作る経験をすることで、知識が定着していきます。
プログラミングスクール
プログラミングスクールは、独学に比べると、短期間で効率的にプログラミング学習を進められるのが特徴です。現役またはエンジニア経験のある講師が指導するため、現場での話が聞けたり、質疑応答ができたりする点も魅力です。また、次章で紹介するレバテックカレッジのように、プログラミング学習にとどまらず、就職支援まで行ってくれるスクールもあります。ただし、独学に比べると費用は高く、まとまった学習時間が必要です。
7. 学生に寄り添うプログラミングスクールならレバテックカレッジ
ここまでWebプログラミングについて解説してきました。もしこれからIT業界やエンジニアへの就職を目指すのであれば、まずはプログラミングを経験してみるべきです。初心者であれば、書籍や動画での学習が手軽に始められておすすめです。書籍は、実際のプログラムや実行結果・解説まで網羅的に書かれており、初心者にもわかりやすいものが多くあります。
一方で動画は、実際に手を動かしながらプログラミングをしていくため、知識として開発スキルが定着しやすいです。また、独学に不安がある場合は、システムを体系的に学習できるプログラミングスクールの受講を検討しましょう。レバテックカレッジは、大学生/大学院生限定で就職まで支援してくれるプログラミングスクールです。オンライン/オフラインのどちらにも対応しており、メンターも常駐しているため、学習や就職に関する不安も気軽に相談できます。
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